担当したM&Aアドバイザーより

最も苦労した点は日本と台湾で会社法や会計基準が異なることでした。
台湾とのクロスボーダー案件は社内初の事例で、台湾における法律に精通する者はいません。
まずは台湾の法律を理解することからスタートせねばならず、毎日が勉強でした。
また言語の壁もあるため、細かなニュアンスを掴むことも非常に苦労しました。

一方で、この案件では、日本の先進的な介護ノウハウを台湾でも広めたいという譲受企業の強い想いがありました。
M&Aを通じて、日本の先進的な技術を国外に輸出できたことは、非常に意義のある案件であったと感じています。

担当したM&Aアドバイザーより

本案件は会社分割を含むスキームでした。
そのため、譲渡企業の全従業員と債権者保護手続きにおける全取引先金融機関、リース会社、及び各事務所の不動産オーナーそれぞれに今回のM&Aを承諾していただく必要があります。
また、譲受企業は日本国内で時価総額100位以内に位置する大企業であり、DDに起用された外部の士業/専門家は総勢56名。いずれも世界的に有名なコンサル会社であったため、求められるレベルも非常に高いものでした。
このように関与者が非常に多く、より細やかなコミュニケーションが必要だったため、一事象に対して誰にどのような影響があるのか、関与者マップを作成しながら整理し続ける日々でした。

担当したM&Aアドバイザーより

譲渡企業様は創業から60年以上の老舗企業であり、地域活動を支える上でも大きな影響力を持っておられました。
オーナー様は様々な点で葛藤されておりましたが、それ以上にご家族の皆様は勿論、関わる全ての方々の今後をより豊かにできるとの思いから、今回のご決断に踏み切られました。
このような老舗企業様が、M&Aを行うという決断に至ったことは日本の事業承継問題の解決においても非常に大きな意味を持つと考えております。

担当したM&Aアドバイザーより

譲渡企業様のオーナー様は企業規模が大きくなり、オーナー様個人で経営することの限界を感じる一方、お客様や従業員を思うと継続的な事業発展が不可欠なため、M&Aを検討されていました。非常に健全な経営をされていたことから、既に譲受企業候補は多くありましたが、オーナー様が40代と比較的若かったことから、M&A後の人生やご家族の生活を支えられるだけの売却価格にするための経営プランをご提案しました。
その結果、3年後には130％利益増を達成し、目標の価格での売却を行うことが出来ました。

担当したM&Aアドバイザーより

事業はもちろん、夢や想いも含めた承継が出来た案件であったと感じています。
譲渡企業のオーナー様は、長年の夢であった「上場」を年齢的に目指すことが難しくなってしまったことから、M&Aという選択を考えていらっしゃいました。
そこで、オーナー様が築いてこられた地盤を引継ぎ、拡大していきたいと考えている次世代の人材（後継者候補）を繋ぐサーチファンドという仕組みをご紹介しました。
座組と共に後継者候補をご紹介した際、オーナー様の気持ちの高ぶりや、本当に夢が叶うかもしれないという強い想いを感じたことが印象に残っています。